異文化ガイド

異文化について、英語、フランス語について書いています。フランス、ベルギーで15年以上暮らし、出会った人、見聞きしたこと、考えたこと。

2018年04月

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先日入国管理局に行って驚いたことがある。


全ての職員というわけではないだろうが、一部の日本人職員の話し方が、外国人に対してと日本人に対してで全く違うのである。

横柄だとか、意地悪だというのではない。
日本人である私には普通にですます調で話すのに、外国人には子ども相手のような口調。
小学校の先生が生徒に話しているのに近い。

たぶん悪気はないのだろう。
親切な気持ちでそうしているのかもしれない。

しかし、差別意識の表れだと言われても仕方がない。

窓口に来る外国人自身は、恐らくそんな「些細な」ことで文句を言わないだろう。
滞在許可もらいたいし。
もっと嫌なことはいくらでもあるし。

でも、簡単に変えられることだから、批判される前にやめておいた方がいいのでは。

職員の方々にも苦労があるに違いない。
他のすべての仕事と同じように。

これはやはり研修の段階で注意しておくべきことだろう。

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フランス人が人権問題に敏感なのは、1789年に人権宣言を制定したという自負があるからだと前の記事で書いた。

人権宣言の後ですぐに全ての人に平等な権利が与えられたわけではないということは誰でも知っている。
植民地主義や奴隷制度、人種差別、男女差別…

宣言後の歴史の中で、人権に関する考え方も進化しなければならなかった。
今では男にも女にも、大人にも子どもにも、金持ちにも貧乏人にも、そして肌の色に関係なく人権は同じという考え方が確立しているはずである。

刑法の犯罪を犯した者ですら人権がある。

まして難民に人権が無いはずがない。
不法滞在者にしても同じである。

オバマ大統領は不法移民の問題の解決に当たり、親の代から滞在許可なくアメリカで暮らし、かつ犯罪歴の無い外国人に対して、アメリカの国籍を付与すると決めた。
このことは日本のメディアでも流れていた。
というかむしろ、それをトランプ大統領が反故にしたことの方が大きく取り上げられたか。

日本の入管収容センターで自殺者。広がるハンガーストライキ。
このショッキングなニュースが大きく報じられないことの背景には、一般の人々の無関心があるのだろう。

日本に住むための法的な資格も持ってない外国人たちの待遇なんてどうでもいい。」

そうだろうか。

何も聖人になる必要は無い。

またしても国際社会から非難を浴びるぞ、という後ろ向きの姿勢で重い腰を上げることもない。

そうではなく、難民が増えている今こそ、日本はいいとこ見せても損はしないのではないか。

これまで難民や移民への扉を少ししか開けてこなかったからこそ、国際協力の点数を稼ぐいいチャンスなのではないだろうか。

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入管収容センターでインド人の男性が自殺、収容者は待遇の改善を求めてハンガーストライキをしているという

この事件にショックを受けた理由は、貴重な人命が失われたということだけではない。
ハンガーストライキを引き起こすほど待遇に問題があるということだけでもない。

この事件の扱いがあまりにも小さいということが更にショッキングだ。

ヨーロッパやアメリカで同じような事件が起きたら、もっと大きく取り上げられるのではないか。

無責任なことは言えないので私が20年近く暮らしたフランスを例にとっていうと、
フランスでこのような事件が起きたら大騒ぎになることは確実である。
メディアもこぞって取り上げるだろう。

事実、死者が出なくても難民収容所などの状況は今まで何度となく問題になっている。

今日本には他にも大きな事件が起きている。
それは確かだが、それにしても取り上げ方が小さすぎる。

なぜフランスだったら大騒ぎになるか。
その理由の一つは、自分たちは人権の国だという自負があるからだろう。

お国柄というものが、いかにその国の歴史や地理的条件によって醸造されているかを示すわかりやすい例だと言える。

日本語版ウィキによれば、世界最初の人権宣言は1776年にアメリカで宣言された「バージニア権利章典」。
フランスの「人間と市民の権利の宣言」は1789年に出ている
産みの苦しみを伴って宣言されたものである。

因みに、
日本最初の人権宣言は京都の「水平社宣言」で1922年となっている。


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ハラスメントはそれだけでも恐ろしいものだが、「二次被害」というものが存在するのは異常だと言わねばなるまい。

被害者が責められ、更に苦しまなければならない法はない。

もちろんどんな罪にも冤罪というものはあり、告発された側にも弁明する権利はある。

圧力によってではなく、正当な方法で弁明するならば。

セクハラの告発でなくとも、告発者は圧力を受けることがある。

通常圧力をかけるのは告発が都合悪い人たちで卑劣極まるわけだが、セクハラや性犯罪の場合は何の関係もない公衆が二次被害の加害者となることがある。

異常そのものだ。

自分が将来起こすかもしれない、あるいは過去に起こしたハラスメントや犯罪の恥を被害者におっかぶせようとする心理が働くのか。

男女を問わず、二次被害の加害者、あるいは共犯者になることがあるのかもしれない。

財務省の福田淳一事務次官セクハラ問題を報じるニューヨークタイムズ紙にはこんなくだりがあった。

日本では被害者は非難されることを恐れて公言しないことが多い。女性記者のアイデンティティは伏せられている。」

アメリカでもフランスでも被害者が個人名で裁判に訴えることができるのは、二次被害という現象がないか少ないからだろう。

フランスの保守系新聞ルフィガロもこの事件を伝え、被害者の名前が伏せられていること、財務省が被害者に対して弁護士事務所に名乗り出るよう求めたことを付け加えている。
 
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フランスで日本料理店に行くと、なぜかスシと焼き鳥がセットになったメニューが多い。

そして、スシが焼き鳥の前に出て来る。

つまり、スシがアントレ、焼き鳥がメインといった感じだ。
(写真のようにお洒落なスシは滅多にないが。)

なるほどスシは冷たいし、酢も入っている。
フランスではロングライスをサラダに入れたりもするから、スシはサラダ感覚で食されるのか。

ついでながら、フランスにたくさんある小さな日本料理レストランにはあまり期待しない方がいい。

さて、ある時友人の家でランチをご馳走になった。
一緒に仕事をしたついでだったので仰々しいことはせず、近所の市場で友人がチラシ寿司を買って来てくれた。
日本人が作ったものでとても美味しかったが、その時奥さんがぼそぼそと言った。


「ほんと、確かにこれでお腹いっぱいになるわね。」

どうやらランチを何にするかで夫婦の間でひと悶着あったらしい。
料理の上手な奥さんは、チラシ寿司だけではメインの食事にならないと思ったという。
ご主人もフランス人だが、チラシ寿司だけで十分だと主張していたようだった。

因みにフランスでは、昼食に大きなサラダをメインの食事として取ることもよくある。
野菜の他に卵やツナ、オリーブなどが入った二ソワーズ・サラダをパンと一緒に食べれば、主食もたんぱく質もビタミンもちゃんと摂れる。

お家ディナーのアントレにもスシは使える。
アヴォガドと小エビを入れた巻き寿司など、フランスの友人たちに好評だった。

ただ、誰でも魚介類が好きというわけではないので、予め聞いておいた方が無難だろう。

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